清課堂の店構え

2013.03.22  地域貢献 清課堂の日々

平成25年3月20日(祝・水)、京都景観賞(屋外広告物部門)の表彰式が行われ、清課堂がもっとも栄えある「市長賞」を頂戴することが出来ました。

京都市内789件の事業所の中から10件、街に調和した特に優秀な看板、暖簾、垂れ幕など店構えとしてご評価いただきました。 この市長賞のほか京都デザイン協会賞2件、優秀賞31件、その他およそ100件の事業所が優良なもの歴史的価値の高いものとして指定されました。


今の清課堂の店構えの特徴は、まず黒い壁の色です。ひさし看板は35年前の再建時に取り付けました。
書家の森岡峻山の書をもとにして、アルミニウムの鋳造製の特殊な看板です。総金属製で出来た看板も珍しいのではないでしょうか。 それに加えて平成24年の夏から取り付けた、家紋をモチーフにしたブランドマーク入りの暖簾です。暖簾を染める際も、色の調合には時間をかけました。


評価の対象ではありませんが、店内のデザインも京都の町家の空気感を大切に取り入れて、再建時に新たにデザインしました。
もともと焼失する前からあった吹き抜けの天井やショーケースの並びも、京都らしさ清課堂らしさを残した設計になっています。


新しい暖簾は今のところ2種制作しています。
夏には涼しげな白い麻製のものをかけています。重厚感のある鉄紺色とは違って、軽やかで風通しのよい夏らしい印象です。


夜の清課堂の店構えです。午後6時に閉店となります。
通勤通学など道行く人にも清課堂の作品を楽しんでいただけるよう、平成24年初夏にシースルー式シャッターに入れ替えました。24時間ショーケースが見られるので、展示にもよりいっそう気を配ります。
夜の間もわざわざ立ち止まって見入ってらっしゃるお客様も大勢いらっしゃるようです。深夜の人通りの無い時間でも、通りを照らすことで防犯の役割も担っています。照明は全てLEDを取り入れています。


店舗向かって右側にひっそりと付いているのは、審査員の方々から高いお褒めの言葉を頂戴した鉄製のアルファベット切り文字看板です。
厚さ2センチある鉄板を特殊なカッターで切り取りました。夜間は壁面をライトで照らして、文字を浮き上がらせています。
弊堂は海外からわざわざ訪ねてお越しのお客様も多いので、アルファベットの表記が必要でした。23年の春に取り付けました。

活けた桜がちらほらと咲き始めました。銀製の桜を象ったお皿や、満開の桜を表した銅版のレリーフがショーケースを彩っています。
ぜひ皆様のお越しをお待ちしております。

(山中源兵衛)