純錫板を用いた家具等の表装・装飾

2022.03.29  お誂え しつらい

様々なカタチ、大きさの面に継ぎ目なく貼れる

新たな技法が錫の可能性を広げます

弊堂は日本に現存する最古の錫工房として、錫器を中心とした金属工芸品を扱ってまいりました。酒器、茶器、花器などがよく知られていますが、実は大型の家具や建築内装も数多く手掛けております。この度ご紹介するのは、創業以来積み重ねてきた経験と技術を結集した「純錫の新たな表装・装飾技法」です。すでに実用新案も取得いたしました。

 

村上開新堂の錫製カウンター

村上開新堂 様の錫製カウンター

 

弊堂近くにある京都で最も古い洋菓子店「村上開新堂」様(中京区寺町通り二条上る)の奥にあるカフェスペースの錫製カウンターにも、この技法の一部が用いられています。表面には金鎚の跡を活かした繊細な石目(いしめ)模様をあしらいました。ご注目いただきたいのは、大きな平面部分も継ぎ目なく表装しているところ。

 

錫製カウンターの角

村上開新堂 様の錫製カウンターの角

 

金属板をテーブル等のインテリア製品に貼る手法は昔からありましたが、「錫板を三次曲面へ表装・装飾する技術」は私ども独自のものです。

純錫を厚さ0.8mm~1.2mmまで薄く延ばし、特殊な接着材で素地に貼ることで、複雑な曲面へも自在に施工できるようになりました。大変やわらかく耐食性に優れた錫の特性や、淡い銀色の美しい肌目を活かしつつ、異素材と接着することで弱点を克服。広い面にも継ぎ目なく無限に貼れるようになり、これまで重量がかかり難しいとされていた大型製品の製作も可能になりました。

テーブルだけでなくキッチン、家具、ワインクーラーボックスなどの大型飲食器、オブジェなど、幅広い什器に応用ができ、錫装飾の可能性が大きく広がります。

 

村上開新堂の錫製カウンター

村上開新堂 様の錫製カウンター

 

新たな錫の表装・装飾技法で “できること”

曲面や大きな面も継ぎ目なく無限に貼れる

柔軟性を活かして伸縮させることで、球体やどんぶり鉢の内側にも貼ることができます。また箇所を問わず継ぎ目なく溶接可能。壁や大型カウンターなど大きな面にも1枚板の様に無限に貼っていくことができます。この特性を存分に活かしているのが、京都市中京区の人気ラーメン店 「すがり」様(六角通高倉西入る)に設置された長さ12mのテーブルです。

 

「和醸良麺 すがり」の錫製テーブル

暖簾も看板もないラーメン店「すがり」様の錫製テーブル

 

3次曲面への貼り付け、表装も可能

三次曲面への貼り付け、表装も可能

 

これまで無理だった大型什器も製作できる

錫は金属の中でもずっしりと重く、やわらかい素材であり、高価でもあることから、大型品の製作には不向きとされてきました。また木や土など他素材に比べ熱伝導率が良い性質は、保湿性が低く周りの熱を奪うという側面もあります。例えば氷を入れたワインクーラーなどはどうしても結露しがち。しかし異素材と組み合わせて ”それぞれの長所を活かす” ことで、弱点を克服。「軽さ・強度・経済性・保湿性」を併せ持つ、大型什器の制作も可能になりました。

 

錫製建具の加工

錫製建具の加工

 

錫工房の技が活きる多様な “肌” を楽しめる

錫工房として180年以上培ってきた技術を活かし、多様な “肌(テクスチャ)” をご提案できます。金鎚の跡を活かした伝統的な鎚目(つちめ)模様だけでも、幾通りものバリエーションが可能です。伝統的なもの以外では、錫ならではの柔らかい素材に石や岩を直接打ち付け、自然な石の様を表現することもおすすめしています。

 

鎚目の入った錫製テーブルの加工

 

 

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