東北より帰還しました

2012.03.01  清課堂の日々

11日(土)から、19日(日)までお休みを頂戴し、宮城県気仙沼市、岩手県陸前高田市へ、従業員総出で復興支援活動に行って参りました。11日の夜の深夜バスに乗り出発、20日の朝に京都に到着しました。長期のお休みでお客様、関係各社様には大変なご迷惑をお掛けしたことと存じます。まずはお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした。

今回はバレンタインデーと重なることもあって、チョコレートを現地の方々と作る交流会を、仮設住宅や小学校学童保育各所、合計8ヶ所で行いました。社内に事務局がおかれているSWTJ(Solidarity with Tohoku, Japan)のプロジェクトメンバーとして現地へ出向き、支援活動しました。弊社は女子社員が多いこともあってか、お菓子作りの交流会プランは着々と企画され実現化しました。真冬の極寒の中、部屋に閉じこもりがちなお年寄りをお誘いして、よそから来た我々とだけでなく現地の方々同士も交流を深め合って、苦しい生活の中の憩いのひと時をすごしていただければ、少しでも時間と思いを共有できれば、と立ち上がった「チョコレート作りを楽しむ会」プロジェクトでした。 行く先々でたくさんの現地の方にお集まりいただき、また本当に楽しかったと嬉しい感想も頂戴することが出来ました。 今回の経験で、店舗を長期間閉めて、また従業員とともに東北に行くことの難しさを痛感しました。その間、会社の完全に売り上げは止まってしまうことはもちろんのこと、活動中や道中の事故や怪我、病、新たな地震の危険、またその責任、現地へ直接出向くことが社員への押し付けにならないか、現地活動に参加できず休業する従業員への配慮、活動内容と企業ブランドとの折り合いのつけ方、など、課題を挙げればきりがありません。企業としての社会貢献活動の限界も感じました。 同時に、我々がいま出来ることは何なのか、あらためて考え直す良い機会だとも思いました。それぞれ出来る人が出来ることを出来るときにやることが重要と、一般的には言われています。

今回の震災で、写真家は写真を、建築家は建築を、農家は農を、デザイナーはデザインをとおして世の中に、東北の復興に役立つことを考えたように、私たち清課堂として出来ること、私たちにしか出来ないことはなんだろうか。金工職人として、京都の老舗として、アート・コーディネーターだからこそ出来ることはないだろうか。今回の経験を糧に、これからの被災地支援活動やものづくりに役立てたいと思います。 *この後すぐに、いつもHP記事を書いてくれているstaff SUI さんが、一ヶ月のイタリアフィレンツェ研修に旅立ちました。 また機会をあらためて、ここでイタリアからのご報告をさせていただけるかと思います。ご期待ください。

by Yamanaka