錫 三ツ組茶入 まるさんかくしかく

2022.09.26  茶の器

栄西禅師により開山された日本最初の禅寺、博多「聖福寺」の歴代住職の中で最も有名なのが「仙厓(せんがい)」として知られている 僊厓義梵禅師(1750~1837:第123世住職)です。仙厓和尚は、寛政元年(1789年)に聖福寺の住職になり、文化8年(1811年)に隠居して、虚白院で酒脱な禅画を描き、機知に富んだ詩句を用いた教えを説いて、人々に親しまれました。

 

仙厓和尚の遺した作品の中でも有名なのが「まる・さんかく・しかく」

「○」「△」「□」という図形のみを描いたシンプルな書となっていて、仙厓禅画のなかでは最も難解な作品とも言われます。「○」が象徴する満月のように円満な悟道の境地に至る修行の階梯を図示したとも、この世の存在すべてを3つの図形に代表させ、「大宇宙」を小画面に凝縮させたともいわれ、その解釈には諸説があります。この大宇宙を表した書を、錫を用いて3つの茶入で表現したのがこの作品です。

錫 三ツ組茶入 まるさんかくしかく

錫 三ツ組茶入 まるさんかくしかく

錫 三ツ組茶入 まるさんかくしかく(◯)

錫 三ツ組茶入 まるさんかくしかく(△)

 

錫 三ツ組茶入 まるさんかくしかく

・質感:光沢のある磨き仕上げと石目(ざらざらした仕上げ)を用いて禅画のフォルムを描いています
・○ / 円:およその大きさ w95×d45×h105(mm)、およその重量 415g、およその容量:茶葉 約80g入
・△ / 三角:およその大きさ w107×d45×h87(mm)、およその重量 297g、およその容量:茶葉 約44g入
・□ / 四角:およその大きさ w65×d45×h92(mm)、およその重量 305]g、およその容量:茶葉 約48g入
・その他:桐箱入り

 

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