20年目の試み ~工芸を感じるVR展示会~

2020.12.12  清課堂の日々

2020年は清課堂にとって記念すべき年でした。2000年にオンラインにて製品を販売しはじめてから、ちょうど20年の節目を迎えたのです。

京都の伝統工芸品を全国各地のお客さまにご紹介し、歴史に裏打ちされた技や感性、智恵を丁寧にお伝えしながら販売したい!大きな夢を抱いてオンライン販売に取り組みはじめたのは、ようやくインターネットが世間に認知されはじめたばかりの頃。ネット人口は2000万人にも満たない状況でした。もちろん、工芸に携わる店舗や工房でオンライン販売に参入している事業者など皆無です。

そんな中、京都で創業100年以上の歴史を持つ老舗4軒が集まって、今も続くオンラインモール「京の逸品 老舗モール」を立ち上げました。徐々にデジタルカメラが普及しはじめてはいたものの、性能は現代のものと比べるべくもなく、信じられないほど荒い画素で製品撮影をしていたものです。月日は流れ、今や2000年代初頭のスーパーコンピュータに匹敵する高性能なスマートフォンを、多くの方が持つ時代になりました。屋外でも超高速回線を使用して、誰でもどこでも情報を手に、お買い物を楽しめます。

 

工芸にとって大切な空間との関連性や、人との距離感

これだけ情報技術が進化してなお、画面の向こう側のお客さまに、リアルな工芸品を感じていただくことは大変難しいと思う今日この頃。本来もっともお伝えしたい指先で感じる手触りや、匂い、重さなど、五感にうったえかける部分をネット越しではお届けできないもどかしさがあります。

そんな葛藤がある中、清課堂は今年初めて、VR展覧会に挑みました。コロナ禍でギャラリーにお越しいただけない遠方のお客さまに、展示品だけでなく、展覧会という場や空気感を味わっていただこうという試みです。

多くの工芸は、使い手、使う場所や空間、季節や歳時、時間などと深く関わりあっています。バーチャルリアリティーの世界で、店内から奥の中庭へと抜け、蔵や茶室、和室を開放したギャラリーを見て回る…。疑似体験を通して、工芸にとって大切な空間との関連性や、人との距離感を感覚として味わっていただけるようになりました。

一歩進んだ。そう実感できた20年目の挑戦でした。

 

清課堂 VR 202012

清課堂 VR 202012

清課堂 VR 202012

清課堂 VR 202012

 

VR映像

展覧会の様子を「VR映像」にてご覧いただけます。
大きな画面表示はこちらからご覧ください。すべての機能は大きな画面にてお楽しみください。

You can see the exhibition in “VR” .
*Please click here to view in a larger screen. Please enjoy all the features on the big screen.

 

清課堂オンラインストア

https://store.seikado.jp/

国内はもとより、海外からのご注文も対応しております。

At Sekaido, International orders and overseas shipment are conducted through the purchasing agency, WorldShopping.